2007年12月22日 (土)

不帰之客

【不帰之客】「ふきのきゃく」文責・登記商号宮本総合事務所・行政書士宮本良三

二度と帰ってこない旅人。転じて、死んだ人のこと。

六十三歳でこの十一月に亡くなった会社社長のことです。亡くなったときの職業は、スポーツ用品関係の株式会社の社長でした。筆者と知り合ったのは、ずいぶん前のことです。彼は関東の出身です。京都市へは嫁さんの実家の関係で転居してきたそうです。ある人の紹介で、興信所の次期所長として採用されました。

彼は門外漢でした。まったく違う業界への再就職にとまどっていました。前任の所長は、会社の命を受けています。早く次の赴任先へ行きたいと思っています。何しろ、相手が素人なものですから、引き継ぎが大変です。それで、当時下請け仕事を貰っていた筆者が大阪から京都まで通って、引き継ぎの連絡をすることになりました。

彼は京都でも有名なホテルの宿泊を筆者に用意してくれました。彼にすると、筆者は関東に転勤した経験を持つ者として、少しは親しみを感じたのでしょう。京都市の居酒屋で飲み、ホテルの部屋でも飲みました。回を重ねるごとに、二人は親密な関係となりました。
その後、他の調査員とも連絡を重ね、彼は一端の所長になれました。筆者は京都の仕事も少なくなり、大阪方面での仕事に精を出しました。やがて、筆者に全国規模の興信所からの仕事が舞い込みました。それで、月の半分は地方への出張になり、大忙しでした。

彼も調査員たちとのコミニュケーションに神経を使いながら、京都の水に慣れようと努力したらしいです。彼は、筆者と会いたいらしく、京都で受けた仕事を依頼してきます。彼と会うと、関東の地方都市での思い出話ばかりをしていました。彼は関東の水が恋しくて堪らない感じでした。

やがて、彼は興信所の所長職に行き詰まりを感じ、社長との衝突もあって、興信所をやめました。しばらくすると、筆者に会社を興したという案内をよこしました。その後は、会う機会に恵まれませんでした。年賀状のやりとりだけの関係でした。若死には無念です。

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2007年7月26日 (木)

きこくしゅうしゅう

【鬼哭啾々】(きこくしゅうしゅう)文責・宮本良三

戦場跡で非業の死をとげた亡霊がしくしくと泣いているさま。

期日前投票を済ませました。投票済証は、事務所入り口ガラス戸に張りつけてあります。筆者の事務所へも、色々な政党に関与する方が、電話や出入りをされます。その方たちに筆者自身の投票済を明らかにする目的です。見様によっては、供養の御札に写りますね。
選挙は戦いと同一視されますよね。今回の参議院選挙でも、亡霊になったり、戦場跡でしくしくと泣く方が出ます。筆者ら凡人には理解の外ですが、選挙は相当のエネルギーを消費すると思います。主人が選挙に出てるのに、家族も知らん顔はできませんよ。家人にも相当なプレッシャーが加わります。健康に自信のある人は、大丈夫かも知れません。しかし、弱々しい人は困ってしまいます。熱帯夜は特に寝苦しいのでは、ありませんか。

筆者には、選挙に出る人の気持ちは、理解できません。なにが嬉しくて、選挙戦に出るのでしょうか。なにが楽しくて、炎天下に歩き回るのでしょうか。すなわち、なにが命を削らせるエネルギーなんでしょうか。彼らの中に生活で困っている者などいませんよ。彼らの根底にある目的はなんでしょうか。

野望しかありませんね。老若男女を問わずに持つ野望です。野望が彼らを突き動かしているのです。なぜなら、彼らの多くは生活にゆとりがあります。そして、クーラーの効いた部屋で高級酒の飲める経済的な余裕があるはずです。要するに、領地を賭けての争奪戦です。陣地の取り合いです。死活問題ですよね。だから、選挙戦に出馬となるのです。

野望を持つのが憎いとか、ダメとかの問題ではありません。野望という言葉を隠すからです。「世の中のために!」「弱者のために!」と綺麗な言葉を吐きます。要するに、自己弁護をするのです。政権与党に代わって国策を打ち出すという野望ですよね。  

領地を守れなかった方は、気の毒です。戦場の露と消えてしまいます。未練がましく、元の領地を盗み見て、しくしくと泣くかも知れません。戦国時代も今も人間らしいことです

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