くうこくきょうおん
【空谷跫音】「くうこくきょうおん」文責・登記商号宮本総合事務所・行政書士宮本良三
人里離れて、ひっそりとした住まいへ、思いがけない訪問者があること。予期せぬ、喜びのことをいう。
筆者の事務所は、西天下茶屋中央通商店街の中程にあります。筆者は、業種は違えども、商店街では、二代目の扱いと認識を受けています。事務所のガラス引き戸には、内部が露出しないようにと、目隠しをしています。そのせいか、なかなか入りにくいようです。聞くと、事務所に入るには、深呼吸をして、ある程度の目的と決意が必要らしいです。
筆者は。事務所で一人仕事をしています。一日、誰とも口をきかない日もたまには、あります。電話での営業が多いですね。特に、コピー機の販売が多いです。株式購入の勧誘電話もあります。あらゆる営業が電話で、出来ると思っているのでしょうね。筆者にすると「電話をかけまくったら、営業経費の垂れ流しやがな!」と思いますけどね。
上に書いたように、ガラス戸を開けるには、勇気が必要です。恐い顔をして入ってきます「どうされましたか?」と聞くようにしています。ガラス戸を開けると、筆者の前にある大きな机が目に飛び込みます。筆者は、机の向こう側に、入ってきた者を立たせていますそして、素早く人間観察を行います。「大丈夫かな?」と判断が得られるまでは、奥には通しません。それに、筆者は作業中です。いきなり入ってこられては、思考が中断したりストップしてしまいます。この作業中であることを相手に断ります。イライラしているのが手に取るようにして、響いてきます。でも、それは、相手が予約もなく突然の訪問ですから。仕方ありません。
西成警察署からの紹介があります。西成署の近くに、筆者よりも古い会員行政書士の名前が知られているそうです。その古株と筆者とを間違って、紹介してくれるようです。西成署で聞いたと、自転車で飛んできた依頼者もいます。勘違い様様ですよね。
司法書士の同姓の方が、地下鉄四橋線・岸里駅近くにいるそうです。司法書士と筆者とを誤認されて、やってくるお客さんもいます。筆者は、嬉しさのあまり、様々なアタックをして、訪問者を虜にして、返しません。そして、肝心の依頼に結び付ける営業行為に移ります。筆者のトークで、虜にされた訪問者は、その日に契約のサインをして帰ります。
筆者は、東京でのサラリーマン時代には、セールスマネージャーの名刺を駆使する営業者でした。営業は、得意中の得意です。セールストークには、かなりの自信があります。以前は、「訪問して、顔さえ会わしてしまえば、こちらのもの!」とさえ、奢っていました
不安で、恐怖心のある訪問者に対して、優しく抱擁力のありそうな感じの顔を持つことは医師も弁護士も行政書士にも絶対条件です。特に、興信所・探偵社という世間から誤解を受けやすい職業の経営者は、顔つきに気を使うべきでしょう。筆者も大阪府知事に興信所として届け出をしている調査コンサルタント(社団法人日本経営士会近畿支部においての現役会員です。)ですので、顔つきには、気をつけています。事務所には、全身の写る大きな鏡をパソコンルームに取り付けて、イヤな顔付きにならないようにしています。
筆者の判断で、訪問者を椅子に座らせます。名刺をすぐに渡す場合もありますし、用心して、訪問日には、名刺を渡せない方もいます。訪問者は、値段を聞いてきます。少しでも安いところがいいのでしょうね。内容証明郵便の依頼でも、よくよく聞いてみると、単なる通知書で済むようなケースもありますね。筆者は、あらゆる角度から、尋ねることにしています。訪問者の根底にあるニーズです。訪問者の内容証明郵便に対する誇大解釈もありますね。そんなときは、優しく、導くようにして、教えます。
訪問者で、筆者の怒りを買うような人物もいます。それは、自分本位の人間です。こんな常識欠落者に対しては、格別高く請求するようにします。訪問者が、「高くない?」と聞いても、「余所へ行ったら。」と断崖絶壁のようなところから、突き放します。突き放しますと、不思議なもので、すがってきます。「行ったり、来たり。」というらしいです。
筆者は、小さな電話帳広告を入れています。これは、確認用ですね。名刺交換をしたような場合、相手が、「確かに存在している。」の確認用です。「電話帳を見ました。」と業務内容を確認してくるお客さんもいます。筆者の事務所が大阪市で格安ということを知っています。こうして、訪問者は、不安と期待を抱きながら、筆者の事務所を訪れます。
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